【外壁塗料の種類と耐久性】

今回は【外壁塗料の種類と耐久性】についてです。


金額が少々高くても耐用年数の長い塗料で塗ったほうが経済的であることはお分かりいただけたかと思います。


それではどんな塗料が長持ちするのかを話します。


一般的に長持ちする塗料ほど価格は高くなります。


塗料は石油缶1缶で6千円のものから10万円を超えるものまであります。


気を付けないといけないことは、価格と耐久性が完全に比例するわけではありません


高価な塗料だから長持ちするとも限らないのです。


塗料のカタログをめくってみると シロキサン結合、Si、メチル基、フェニール基などの難しそうな専門用語が並んでいて全く意味が分かりません。


それに塗料の特徴については


「環境に優しく、耐候性に優れ、外壁を強固に保護します」


どれを見ても似たようなことしか書いてありません。


「塗料がどれだけ長持ちするか」を見定めるポイントは塗料の成分です。


塗料の成分さえ分かれば大体何年くらい持つのか大方の見当が付きます。


住宅に使われている塗料はその成分により大きく4つに分類することが出来ます。


・アクリル樹脂

・ウレタン樹脂

・シリコン樹脂

・フッ素樹脂


の4つです。


下にいくほど耐用年数が長くなり価格も高くなります。


それぞれの耐用年数は、


・アクリル樹脂 5~8年

・ウレタン樹脂 8~10年

・シリコン樹脂 10~15年

・フッ素樹脂 15~20年


大体このくらいが目安です。


フッ素は耐用年数は長いのですが価格が高く、またその他の事情もあって戸建住宅にはあまりお勧めしません。(理由については後ほど話します)


アクリルは一番安いのですが、その耐用年数が短いため不経済になることが多く 最近はほとんど使われていません。


ただ、新築時は工事費用の総額を抑えるためにアクリルが今でもよく用いられています。


だから新築して一度目の塗り替えは早めにする必要があります。


今、戸建の塗り替えに使われる塗料はシリコンがほとんどです。


「シリコンだから一律10~15年持つ」というわけでもありません。


同じシリコンでも1缶1万円以下のものから5万円を超えるものまでピンきりで様々な種類があります。


専門的になりますが、JIS規定促進耐候性試験の基準を参考にするといいと思います。


この試験は、機械で塗膜にダメージを与え続けて、塗膜が何時間劣化せずに耐えられるかを測ったものです。


・2,500時間耐えられる塗料を「耐候型1種」

・1,200時間耐えられる塗料を「耐候型2種」

・600時間しか耐えられない塗料を「耐候型3種」


と呼びます。


「耐候型 1 種」が一番長持ちするということです。


これはほとんどの塗料カタログに載っていますので耐候性を知る目安になります。


ちなみに耐候型1種の塗料最低でも10年持つと言われています。


また、塗り替えはフッ素のような耐用年数がひときわ長い塗料で塗ればいいというものでもありません。


なぜならフッ素の場合、耐用年数に至る前に塗り替えが必要になることがあるからです。


塗装はあくまで外壁の表面に薄い膜を張るだけなので、家全体の構造的な歪みや下地の変形を塗装で食い止めることは不可能です。


例えば木造モルタルの外壁には必ずヒビ割れが生じます。


そのヒビ割れの動きが塗膜の伸び率を上回ってしまうと、当然塗膜も割けてしまうのです。


それにフッ素を塗って仮に20年間保護機能を保っていたとしても、外壁は長い年月で確実に汚れてしまっています。


カタログに「低汚染」と書いてあっても20年経って塗りたて同然ということはあり得ません。


全く汚れを気にしないのであれば話は別ですが、せっかく保護機能を保っていても15年も過ぎれば見た目が極端に悪くなるので、


塗り替えが必要になります。


こういった理由でせっかく高価なフッ素で塗っても実際には耐用年数に至る前の段階で塗り替えが必要になることが多いのです。


フッ素塗料は値段が高く、その中に20年分の価格がつまっていると考えると、実際には15年位で塗り替えが必要になるのでその意味では不経済かもしれません。


塗装業者にしてみればフッ素塗料を使った方が工事金額が上がるため、最近はどこの業者もフッ素を勧めますが、シリコンで塗る方が長い目で見ても費用は少なくて済むと考えられます。



愛知県一宮市を拠点に、愛知・岐阜・三重のエリアで塗装や内装、水回りのリフォーム、原状回復工事を承っています。


東海三県のリフォームはLINK・DECOにお任せください。