【ハウスメーカーの保証とは?比較すべきポイントをお教えします!】

今回は【ハウスメーカーの保証とは?比較すべきポイント】をお教えします。


ハウスメーカーの長期保証に入っているんですけど、ハウスメーカーの見積りが高くて迷っています・・・」という相談をよく受けます。


ここでは、この長期保証についてお話しします。


新築の家には例外なく10年瑕疵担保保証が付いています。


家が建ってから10年の間に雨漏りのような重大な欠陥が見つかった場合、業者はその欠陥を無料で直さなければならないことが法律によって決められているのです。


そして多くのハウスメーカーでは、この10年保証に加えてさらに長期の「延長保証」を謳っています。


20年30年は当たり前で、長いところでは60年、中には「永久保証」というところまであります。


保証期間を長くしてくれることは消費者の側からするとありがたい話なのですが、この延長保証には単純に喜べない事情があります。


「延長保証」は家電品や精密機器などの商品によく用いられます。


例えば電気屋さんでテレビを買うと通常1年のメーカー保証が付きますが、その時に延長保証料金をいくらか支払うことで保証年数を5年に延ばせたりします。


この場合テレビが故障しても、5年の間は原則的に何回でも無料で修理をしてもらえます。


だから住宅の場合も「50年延長保証」であれば、保証料金を支払うことで50年の間に発生した欠陥を何度でも修理してくれるものをイメージしてしまいます。


ところがハウスメーカーの延長保証はそうではありません。


ハウスメーカーの延長保証は多くの場合、自社による点検と自社による有料のメンテナンス工事を定期的に行うことを条件としています。


実際にハウスメーカーの発行している保証書の但し書きを見てみると、次のような条件が小さく記載されています。


10年毎に行う定期診断を受け続けていること。


そしてその結果、工事が必要と判断された時に、その部分の耐久性維持のための有償工事(耐久工事)を受けていること。


この文言に込められたハウスメーカー本音がお分かりでしょうか?


この文言は主に「屋根と外壁」について書かれたものです。


屋根と外壁は耐久性を維持するため通常10年毎の再塗装工事が必要なので、そのタイミングでハウスメーカーが点検を行います。


当然、再工事が必要と判断されて、その工事代は一般的な相場で大体80~120万円くらいです。


そしてその工事代を支払って、ハウスメーカーで再塗装工事を行った場合のみ保証が延長されるというものです。


つまりいくらハウスメーカーが「屋根と外壁の延長保証50年」と謳っていても、実際にその保証を受けるためには100万円前後の再塗装工事が4回も必要なのです。


果たしてこれは「保証」といえるのでしょうか?


よくよく考えてみると、家の持ち主が普通にお金を払って10年毎に塗装工事をしているだけの話であって、世間一般で言うところの「保証」とは少し意味合いが違う気がします。


では、なぜハウスメーカーはこれを敢えて「延長保証」と呼ぶのでしょう。


もうお分かりかと思いますが、これがハウスメーカーの営業手法だからです。


まず「延長保証50年」 と謳うことで、「頑丈な家が建つこと」をアピールして新築の受注を増やすことができます。


そして家を建てて10年後に「ウチで工事をしないと保証が継続できません」 という切り口で屋根と外壁の再塗装工事を受注するのです。


ハウスメーカーは新築だけをやっているイメージですが、新築市場が急速に縮小している昨今は、家が建った後のリフォーム工事も精力的に行っています。


中でも定期的に発生する外壁塗装工事は、ハウスメーカーにとって安定した収益源になっています。


その工事費用は大体80~120万円(延べ面積30坪程度)くらいですが、これは自社で施工する中小の塗装専門会社に依頼した場合のお値段です。


ハウスメーカーに依頼した場合は、ハウスメーカーが3~4割の利益を確保した上で工事を下請け業者に外注するので、工事代は大体140~200万円くらいになります。


そして言うまでもなく、その下請け業者とは中小の塗装専門会社です。


つまり実際に工事を行うのが同じ塗装専門会社で、まったく同じ工事内容であるにも関わらず、依頼先がハウスメーカーに変わるだけでお値段が3割以上高くなってしまうのです。


それでも多くの人は保証を継続するためにハウスメーカーに工事を依頼します。


しかもこの場合はハウスメーカーの「言い値」で工事をせざるを得ません。


今の時代リフォームで相見積もりをとることは常識ですが、ハウスメーカーの営業マンは「他社で工事を行うと保証制度が受けられなくなりますよ」というセールストークを武器にして、相見積もりなしの「言い値」で工事を受注できるのです。


そのため元々割高な工事代金がさらに高くなる傾向があります。


ちなみに外壁塗装工事を50年間やり続けると、専門店では320~480万円で済む費用が、依頼先がハウスメーカーに変わっただけで560~800万円に跳ね上がってしまいます。


しかしそれでも、人には今持っている権利を失うことをとても嫌がる性質があるため、ついつい保証を継続したくなってしまうのです。


ただ、保証を継続させるための費用が、一般の家のメンテナンス費用を上回ってしまっては本末転倒です。


保証も意味がなくなるどころか、保証の継続にこだわったがために損をしてしまうのです。


結局のところ、住宅メーカーはそれぞれ独目の長期保証を謳ってはいますが、本来の意味での「保証期間」は、法律によって義務付けられている10年だけなのです。


ただ、ここでお話ししたのは、あくまでも多くのハウスメーカーに共通して言える一般的な内容です。


中には、本当に有効な長期保証を行う会社もあるかもしれません。


保証の内容は各社のホームページに掲載されているので一度確認してみることをお勧めします。



愛知県一宮市を拠点に、愛知・岐阜・三重のエリアで塗装や内装、水回りのリフォーム、原状回復工事を承っています。


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